愛を教えてくれたあなたに

「ね、彩華」


夏菜子がこそっとあたしを呼んだ。



「なに?」


これは多分。


「さっきのこと。龍空くんといつ会ったのよ?いい感じじゃん♡」



やっぱり。


絶対聞いてくると思った。


しかも、いい感じって全然なのに。


龍ちゃんはただあたしが言葉に詰まったのを見て、話してくれただけ。



龍ちゃんの優しさだよ。



「夏菜子と4人で会った日の数日後。あたしが龍ちゃんを誘ったの」


「彩華が!?凄いじゃん!」