「ふふっ」
真っ赤になってる龍ちゃんが珍しくて、可愛いくて笑っちゃった。
「なんだよ……!」
「別にー」
くすくす笑いながら答えるあたしに龍ちゃんはまた顔を赤くする。
「……このっ!笑いすぎだっつーの!」
「きゃっ」
どさっ……
龍ちゃんにくすぐられ床に倒れたあたしの上に重なるように龍ちゃんも倒れこんだ。
「ごめん……大丈夫か?いろ……は……」
身体を起こそうと顔を上げるとすぐ目の前に龍ちゃんの顔がある。
「……っ。ご、ごめ…っ」
キスだってしてるのにやっぱり急にこの距離になると驚きと恥ずかしさが出る。
しばらくして夏菜子たちが買い物から戻って来た。
夏菜子たちが戻るまでの二人きりの時間は沈黙が続いた。


