愛を教えてくれたあなたに

龍希さんが睨んだのが怖かったのか、男達は手を離して去って行った。


「ありがとうございます…」


「……別に」


うわぁ……こんなとこで龍希さんと会うなんて…


しかも、助けて貰ってるし……


「じゃ、俺行くから」


え…あ……


「あの……っ!少し…話せませんか?」


な、何言ってんの!?あたし!


話すことなんて考えてないよ〜〜!!


「……別に、いいけど」


あたし達は近くの公園のベンチに座った。


「…なに?話って。兄さんと別れる決心でもついた?」


うわぁ……やっぱり本気で思ってるよね…


「龍ちゃんとは……別れません。龍ちゃんは初めてあたしの話をちゃんと聞いてくれた人で、あたしにとって凄く大事な人だから…」


そう、あたしにとって龍ちゃんはいなくてはならない必要な人。