トントン
「優也…」
「美海!なんでずっと来なかったんだよ。おれが俺が何も
思い出せないから嫌われたかと思った…」
「そんなことないよ」
「そっか…よかった」
「恋人…見つかった?」
「……だろ」
「ん?」
「美海だろ」
「え…?」
「この前友達がきて教えてくれたんだ」
「思い出してないの?」
「ごめん」
「そ、そうだよ。私と優也は幼馴染で付き合ってるよ」
「なんで…?なんで言ってくれなかったの」
「ごめん…優也を苦しめたくなかった」
「寂しかっただろ。今までごめんな」
美海はぐちゃぐちゃの顔で首をふった

「ずっと信じてた…思い出しくれるって」
「ごめんな…」
優也は美海を抱きしめた
「でも…思い出してないんでしょ?」
「そのことなんだけど…協力してくれないか?」
「うん!優也のためだもん」
「ありがとな」