「うん、そうなの。毎年浴衣にしてるんだよね」


「そうそう、お祭りは好きだからね」


「2人とも似合ってる」


「「ありがとう」」


似合ってるなんてストレートにいわれて少し恥ずかしかったけれど素直に嬉しい。


この浴衣はすごくお気に入りだからなおさら。


郁美は紺の生地に紫陽花の柄、わたしは淡い水色にひまわりの柄。

それぞれが似合うものを探そうっていうので郁美のはわたしが、わたしのは郁美が選んだんだ。


「それじゃ、いきますか」

松橋くんの掛け声によってわたしたちは歩き始めた。