「美樹、大丈夫?」

いつの間にか隣にきてくれていた郁美と松橋くんが心配そうにわたしを見つめていた。



「わたし、やぱりこなければよかった。わたしがきたせいで海斗がこうなった」


「それは違うよ美樹」


「違わない!やっぱり関わっちゃいけなかった。そんな、一目見るだけでいいとか、そんな簡単なことじゃなかった」


わたしはそれだけいうとエレベータ―のところまで戻りそのまま下に降りた。

扉が閉まるとき、郁美と松橋くんの悲しそうな表情がみえた。


わたし、最低だ。

わたしのせいで海斗が苦しんで、海斗のお父さんも苦しんで、郁美と松橋くんには迷惑ばっかかけて。