永遠に愛を貴方に捧げて


これからのことについて、ぼんやり考えながら廊下をゆっくり歩いていると、

「姫様?」

後ろから懐かしい声で呼びかけられた。

この声は、

「アル!」
「お久しぶりです。姫様」

振り返った先にいたのは元騎士団長であり、私の小さい頃の護衛でもあったアルベルトだ。

「本当に久しぶりね!!」

リリィは満面の笑みを浮かべながら小走りでアルベルトの元に駆け寄る。

「お元気でしたか?」
「えぇ。アルも元気そうでよかったわ。相変わらず若いままね」
「そんなことありませんよ。もういい歳したおじさんです」

ヴァンパイアの中でもアルベルトは見た目が年齢よりもだいぶ若く見える。

「でもアルが城に来るなんて珍しいわね。どうしたの?」
「久しぶりに後輩達に稽古でもつけようかと思いまして」
「あらあら、貴方が稽古をつけたらみんな死んだようになってしまうわ」
「そんなことはありませんよ。もう私も現役を引退してから何年も経ちましたし」

ニコリと笑って言うアルベルトだが間違いなく今でも強い。

騎士団長だってみんなに惜しまれながら引退したのだから本当はもっとやれたはずだもの。

「愚息は元気ですか?」
「元気よ、多分」
「多分?珍しいですね、はっきりしないなんて」
「そうかしら…?それより、貴方とウィルの喋り方が一緒だから変な感じになるわ」
「息子には言葉遣いについては厳しく躾けましたからね」
「アルはいつでも私には優しいけれど、本当はとっても怖いのでしょう?小さい頃、騎士の人達が教えくれたわ」

リリィがクスクスと笑いながら言う。