永遠に愛を貴方に捧げて


採寸が終わると、デザイナーは来週までに完璧なドレスのデザインを描いてくると言って颯爽と帰って行った。

次の予定はダンスの練習だがそれまで時間がある。

お兄様にエスコート役を頼みに行こうかしら。

早めに言っとかなければ、お兄様にエスコートされたい令嬢はたくさんいるから先に約束されてしまうかもしれない。

リリィはルークのいる執務室に向かう。

執務室がある棟は流石に厳重な警備もされており人間が入ることはできない。

さっきのは迂闊だった。
使者に見られてしまったからにはリリィのことについても人間の王に情報がいってしまうだろう。

王族は安全面から姿を簡単には見せてはいけないのだ。

記憶消せばよかったわ‥。
今になって思う。
あの時は予想外の出会いだったため咄嗟に判断できなかった。

今から消しに行こうかしら?

でも彼らと一緒にクロード公爵がいる。
クロード公爵に記憶を消すところを見られるのはまずい気がした。

そうだ、このことをお兄様に伝えてどうすればいいか聞けばいいのだわ。

エスコートを頼もうなんて呑気なことを考えている場合ではない。

昨日怒られたばかりなのに今日も怒られそう。

そう思いながらリリィは急いでルークの元に向かう。