「40年前、その当時の王が殺されたあと即位した今の王は段々と本性を現していったのか政治のやり方がめちゃくちゃだ」
この間、お兄様も人間の王に関する良くない噂があると言っていた。
「人狼なら喜んで協力してくれるとでも思ったのかな。バカだよね、こっちはずっと前からヴァンパイアの王家と仲良くやってるのにさ」
これからの未来に不安で胸が苦しくなる。
「それをなぜ姫に言うんですか?一刻も早く王に言うべきだと思いますが」
ウィルの言葉に確かにと思う。
私なんかよりお兄様や王に言ったほうがいい。
「うん、まぁ…そう言われたらそうだけど」
ロイの歯切れの悪い言い方に嫌な予感がする。
「まさか私の話が出た…?」
「…」
無言は肯定だ。
「何の話かしら?」
「それは…言えない」
「言えないってどうして?聞いたらマズイ話なの?」
「そういうわけじゃないけど今は…」
そう言ってちらりとウィルを見る。
つまりは今からする話はウィルには聞かれたくないということ。
「私は仕事があるのでこれで失礼致します」
すぐに察したウィルがそう言ってが立ち上がる。
「姫に変なことしないで下さいよ」
「相変わらず俺への信用がないな〜」
「信用してませんから」
「うわっ!はっきり言い過ぎ」
心配そうな表情を見せながらウィルは部屋を出て行く。

