その夜は、星が綺麗だった

初めてだった


こんなにも自分を出せれたのは





澤田ルイ



私は父に彼のことを話した




それから週一で彼と会えることになった







彼が私の家に来てくれる




私の中では



彼のことをお兄ちゃんだと思うようになった



血が繋がっていなくても



お兄ちゃんだと思いたかったのだ







最初で最後になった



お兄ちゃんの温もり







私一人だけが生き残ったあの事故




誰も責めることなんてできない

犯人も一緒になくなってしまったから





澤田一家と私が車に乗って夕食に言っている途中





車が猛スピードで

ぶつかってきた

私たちが乗っている車に




避けられないと悟った瞬間

お兄ちゃんのお父さんとお母さんは



必死にお兄ちゃんと私を守ろうとした





初めてだった



こんなにもお兄ちゃんの温もりを感じたのは




お兄ちゃんは私のことを


抱きしめてくれていた




それが、もう、最後であるかのように




優しく


優しく包んでくれた





『オレのカワイイ妹、大好きだよ。だから、生きるんだ』











最初で最後


お兄ちゃんの言葉が頭から離れてくれなかった


私だけが生き残ってしまった夜


どうして私だけなの


と、初めて泣いた夜