その夜は、星が綺麗だった

コンコンッ


「私よ」


お母さんの声


「どうぞ」



私は急いで起き上がり、手櫛で髪を整える


パタンっとしまったドアが音のない部屋に響く



「......その様子では、まだ決まっていないようですね」




「...はい」



呆れているような感じではなかった





「私に似てしまったようね...」



「そうなんですか...?」



母に似ている?
私が?



「ええ。.......すこし話しましょうか。私とお父さんのことを」


そういって、母は語り出した


しみじみと



「私たちが初めてであったのは、お父さんが社長になってすぐのころ、世界でもトップの女優の私を自分の会社の宣伝に起用したいとオファーを申し込んできたの。それも直接ね...



 もちろんすぐに追い払ったわよ。マネージャーがね。


 
 でも、何度も何度も、やってくるの。


 どんどん会社は大きくなって、日本でトップだろうと言われだした頃に、私の事務所がOKを出したの。



 自分の利益しか考えていないバカばかりだった。



 それで私たちは何度か打ち合わせをしたわ。


 
 食事にも誘われたわね。



 彼の発想は面白かったし、彼の仕事にも感心した。


 よき仕事パートナーだったと思うわ...