君を消したワタシ。君に消されたボク。


もうずっとそう思ってた。

コウを好きになってもう五年目。

いくら毎日会えるからってちょっとばかし片思いをこじらせ過ぎだ。

また強く大きな風が吹く。

そのせいで散りまくる木の葉を見ながら思う。

だけど、俺はいまのままでも良いって思ってる。

下手な変化ならしないほうがマシ。

脳裏には今日も可愛かったコウの姿が蘇る。

ああ、可愛い。

脳内に再生されたコウの姿にため息が漏れる。

本当に可愛いのだ。特に最近のコウは。今日もその姿は百パーセント完璧だった。