君を消したワタシ。君に消されたボク。


最初はそれで満足だった。

卒業して疎遠になるどころか約束のおかげで理由なく毎日会える。

そのことにひどく満足してた。

だけどいくら一緒に登校しようとそれだけ。

俺が告白したことはまるでなかったかのようにコウの態度はいままでと変わらなかった。

このままじゃマズイ。

そう思ったのは夏服が終わり、長袖のワイシャツ一枚じゃ肌寒さを感じるようになった頃だった。