「あ、そうだった」 ちょうど自転車置き場に差し掛かった頃、ナオくんは一度止まり、片手で自転車を支えながらポケットを探り出した。 「何?どうしたの?」 自転車置き場は目の前なのに、釣られて私も歩みを止める。 「はい」 ナオくんは私の問いかけには答えず、ポケットから取り出したなにやら小さなものを差し出してくる。 「チョコレート?」