君を消したワタシ。君に消されたボク。


遠ざかる後ろ姿を見つめながらそんなことを思った。

そう思ったら、いままで徒歩での通学になんの支障はなかったのに。

なんとびっくり。

我ながらこの距離で?とか。

モトハルは?とか。

学校への申請は?とか。

親になんて言う?とか。

思うところは色々あったが……。

気がつけば次の日からの私は駐輪場ですれ違える可能性をつかむ為だけに。

まんまと自転車通学者へと変身を遂げていたのだ。