次の日…
俺は学校に行って靴箱を開けていたときに、誰かが俺の名を読んだ。
香澄だった…
「おはよう♪今話出来る?」
『ごめん。忙しいんだ』
「じゃあ昼休みは?」
『無理』
「放課後はぁ?」
『無理』
「なぁんでぇ!?」
しつこい…
無駄にしつこいこの女…
「…彼女でもいるの?」
『そんなんじゃない。予定あるだけ』
「ならメアド教えてよ!」
『なんで?』
「知りたいから」
『…無理。』
「蓮君のけち〜」
『てか俺きみのこと振ったよね?』
「そぉだね」
『普通振られた相手に距離置きたくない?』
「あたしは例外なの。」
『は?』
「距離なんて置きたくない。むしろもっと近づきたい。そう思うのはおかしいこと?」
俺は考えてしまった。俺の場合どうするか。
俺なら距離を置くか置かないか。
俺なら多分…
「まぁ早くメアド教えてよ♪」
『無理。』
「けーち!」
俺はしかとした。
俺に香澄の扱いは無理だ。
でもあいつにとっては、始まりだった。