そのとき俺の携帯がなった。




綾からだった。

『もしもし』

〔久々。元気?〕

『まあな』

〔今から会えない?〕

『今?』

〔話したいことがある〕

『…わかった。どこ?』

〔あの公園に〕

『今行くわ』



「誰からだったの?」

『友達。俺帰るわ』

「ちょっ蓮!?」

『じゃーな』


俺は少しほっとした。
ありさちゃんから逃げられるとわかったから。

実際はそうは甘くなかった。