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翔太の言葉に甘え、二度寝という至福の時間を大いに味わったあたしはゆっくりとリビングに足を踏み入れる。


「………、」



テーブルへと視線の先を伸ばせば、既に調理された朝食が並んでいて。







「料理も出来んのか…、」


先程は喜びに身を捩っていたあたしも、一抹の嫉妬を覚えたことは言うまでも無い。












と、そのとき。



「――…、うん……?」












ふと視界が捉えたのは、茶色い封筒と最新の携帯情報端末。

嫌な予感が募る。思わず隻手を口許に持ってきたあたしの背筋には、うっすらと冷や汗が。







「(………、)」


何かを思惟することも無いまま、ゆっくりと問題の場所まで辿り着くと徐に手を伸ばして。

茶色の、見るからに裏側であろうと理解出来る封筒を軽く息を呑んでから反転させた。














「――………ですよね」


嗚呼、翔太くんよ。