副社長はワガママ5歳児。


エレベーターに乗り込むと
沈黙が私たちを包み込む。

副社長と出会ってから
こんな風に静まり返った
空間にいる事は初めてだった。

悠真「大丈夫なのかよ。」

でも、やっぱり沈黙を破ったのは
副社長だった。

紫苑「何がですか?」

悠真「あんな事言っていいのかよ。
あんた、明日からあいつらに
めちゃくちゃ言われるぞ。」

紫苑「どうでもいいですから。」

悠真「ヤケになってんじゃねぇよ。」

本当にこの人は何なんだろうか。
好きと言ってみたり
私の事を無視したり
心配してみたり。言う事もやる事も
その日その日で違うから
私の心はいつも乱されっ放しだ。