副社長はワガママ5歳児。



紫苑「そうですか。あなた方は
お優しいのですね。
少し前まで私は思ってましたよ。
秘書課の方の事をお偉いさんに
ヘラヘラ、ペコペコ。
愛想を振りまいて自分達と同じ
給料を貰ってる給料泥棒だと。」

何を熱くなっているのだろうか。
副社長へのイライラを
この人達にぶつけてみっともない。

紫苑「ですが、今は私も秘書課の人間。
愛想を振りまいてヘラヘラ
ペコペコするのが私の仕事。
しかし、私はどう頑張っても
そうゆう人間にはなれなかったみたいです。
ですから、今は秘書課の方達を尊敬します。」

社員「あの...花崎さん。
話が逸れてるんじゃ...」

でも、みっともなくてもいい。
副社長は私の味方になってくれたから
私も味方になりたい。
仕事ではなく心からそう思った。
副社長に傷付いて欲しくない。

紫苑「ええ、そうですね。
では、簡潔に申し上げますね。
あんたらのその態度が副社長を
傷付けてるって、気付けよ。アホ共。
さっさとエレベーター乗りやがれ。」

社員「え...?」

紫苑「では、エレベーターが
到着致しましたので失礼します。
副社長、参りましょう。」