副社長が寂しさに震える子供の様に見えた。
きっと、この人は私が思う以上に
寂しい想いをしてきたんだ。

伝えたい言葉を上手く伝えられない。
言葉を覚える途中の5歳児みたいな人なんだ。

紫苑「分かった。
私があんたを人間にしてあげる。」

悠真「何だよ、それ。妖怪かよ。」

紫苑「いや。今のあんたは妖怪以下。
妖怪に失礼だ。」

悠真「ふっ。こんな失礼な秘書。
初めて見たぜ。」

ティーカップの紅茶を飲み干した
副社長は子供のように無邪気に笑っていた。