副社長はワガママ5歳児。


ーガチャ

私も社長も言葉を発さなかった。
副社長の第一声を聞きたくて。

社長への文句だろうか。
それとも、副社長に内緒で
この部屋へやってきた私への
文句だろうか。

そんな想像を巡らせていると
心底悲しそうな表情で
副社長は私に尋ねる。

悠真「紫苑、俺に振られたいの?」

紫苑「そうじゃないけど...。」

悠真「そうじゃないけど何?」

答えられなかった。
さすがに社長の前で
この言葉を言うには
あまりにも失礼すぎる。