土曜日。
副社長は水族館へと連れてきた。

紫苑「何で水族館?」

悠真「ペンギンが好きなんだろ?」

紫苑「え?」

悠真「あんたの前いた部署の後輩に
聞いたんだよ。一時期、本気で
ペンギン飼おうとしてたって。」

そういや、朋輝が家を出て行ってからの
数日間、そんな事を言ってた気がする。
寂しさを紛らわす何かが欲しいって。

紫苑「何でも良かったんだけどね。
犬とか猫とか熱帯魚とかクラゲとか
そうゆうのってやっぱり命の重さを
考えちゃうから、現実離れしてる
何かを飼いたかったんだと思う。」