落ち着け、紫苑。
ここでキレたら完全に相手の思うツボ。
あの人は5歳児だと思おう。
ワガママ盛りな5歳児!!
うん、よし!いける!!
秘書室に戻った私は秘書課へと
電話をかける。
ープルルルル
紫苑「あの、花崎です。
すみません、副社長の本日の予定は...」
柴山「そこの引き出しにスケジュール帳と
引継書が入ってるはずだけど。」
言われた通り引き出しを開けると
スケジュール帳と何百枚にも及ぶ
引継書が入っていた。
なんという努力の賜物。
こんなにも分厚い引継書があるのに
秘書が1週間も続かないなんて...。
秘書が無能なのか、あの人が
相当厄介な人間なのか
どっちなんだろう。
...まあ、後者だと思うけど。



