『まぁいつもより起きるの早かったからね。大丈夫?歩ける?』 「大丈夫だよ。」 そう言って車から降りる楓に俺は手を差し伸べた。 『転んだりしたら危ないから……』 照れ臭くて"手繋ごう"とは言えずそれらしい言い訳をした。 『‥‥(笑)』 笑いながらその手を握ってくれる楓。 「うわぁ~!すごぉぉい!」 目をキラキラさせて建物を見つめる。