No border ~雨も月も…君との距離も~

それから たまたま 見てしまった、シンのインスタで、ファンの子達の コメントに ドキッとさせられたりもした。

「 シン君、マネージャーさんと仲良いですよね。
もしかして 彼女さんですか? 」

「 シン君♡ 大阪のホテルで メンバー見ました。
キレイな マネージャーさんと同じ部屋って本当ですか? 」

時々 出てくる “ マネージャー ”のワードに、私は気にしないようにしつつも……

気になる……(困)

そんな時は バイトのキャベツの千切りに集中したり……

鈴ちゃんのアコギに合わせて “ pure white you ” を
歌ったり……

とにかく 様々な方法で 痛みを散らしながら、普段と同じ生活を保っていた。

気持ちの浮き沈みを コントロールして ただ繰り返す毎日は、相当 大人にならなきゃいけなくて……

雨が降る日は、やっぱり不安。

会いたくて……

震える……

そんな 歌 あったな……(笑) 震えてるのかな。 私。

ashは、きっと全国 どこにいても華々しいスポットの中、毎日が 刺激の連続なんだろう…と ふと思ってしまう。

私は胸につけた チョーカーを 握りしめた。

“ 早く……帰ってきて。 ” 私が心で呟いた タイミングで 鈴ちゃんは肩からアコギをおろしながら、

「 タク……早く帰って来ないかなぁ~。 」

と、ぼやいた。

私は 嬉しくなって 思わず 笑う。


ここにも……いた。


私と鈴ちゃんは、少しだけ暖かくなり始めた春の予感に 2人で大きな伸びをする。

BIG4の 入口の前に腰を降ろして 2人…
顔を見合わせて もう一度、笑った。