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カオリちゃんの家は、金沢の寺町にある 代々続く由緒ある お寺だそうだ。
彼女は、そこの大事な 一人娘。
だから DJをやっている黒人の男と付き合うことも……結婚することも……両親は絶対に反対だったらしい。
一年前。
猛反対された2人は 一度は別れることを 選んだ。
偉い和尚人様は、カオリちゃんのお祖父様で、家にこっそり着替えを取りに帰ったカオリちゃんと話をしたそうだ。
怒って泣いて……の彼女に 言葉をくれたそうだ。
怒りは 無知。
涙は 修行。
笑いは 悟り。
まだ、涙を拭って 修行中の彼女に 私は心からエールを送りたいと思った。
そして、自分自身にも……。
“ 大丈夫っ。 きっと! ”
涙を堪えながら笑う彼女は きっと、ママになってもっと 心から笑うだろう。
全てを受け入れた 笑いの先に……もう涙は無いと思う。
トイレからホールへと続く廊下の壁。
シンはスマホを片手に 待っていた。
私に気付くと 首だけをこっちに向けて、しれっとそれをポケットにしまう。
「 遅っせーーーよっ。ウンコぉーーーっ!(笑)
いつまで 待たせんの。」
ぱっ…と笑顔を見せる シンがやっぱり愛しい。
私も……今なら甘えれるような気がする。
「 (笑) 」
シンの腕に 飛びつく。
「 ウンコじゃねーーーしっ!!(笑) 」
「 (笑) 」
ケラケラ笑うシンを見上げると………
幸せに思う。
悔しいくらいに、好きだと確信してしまう。
そして……その笑い方は、いつも軽い。
だから、余計…そこにシンの気遣いを感じる。
自分の 想いや戸惑いを胸に閉まって、何でもない様に……軽く笑う。
朝。
冷たくなった母親を見つけた 14歳の少年は、どんな風に 泣いたのだろう……。
彼が よく笑う理由が、そこにはあるような気がする。
笑いは………悟り。
シンの歌声は クリアで美しい反面……
切なくて、激しい……。
それは、途方もない悲しみの淵を 歩いたことがあるからだろうか……。
どうにもならない感情は 彼の言葉の代わりに歌声になる。
夏香さんが言っていた……
「 救世主……(メシア) 」
その声の持ち主は、きっと誰よりも鋭くて……繊細な瞳を持っている。
その奥の、静かで熱い情熱に 誰もがつい……惹かれてしまう。
シンは、そんな人。
カオリちゃんの家は、金沢の寺町にある 代々続く由緒ある お寺だそうだ。
彼女は、そこの大事な 一人娘。
だから DJをやっている黒人の男と付き合うことも……結婚することも……両親は絶対に反対だったらしい。
一年前。
猛反対された2人は 一度は別れることを 選んだ。
偉い和尚人様は、カオリちゃんのお祖父様で、家にこっそり着替えを取りに帰ったカオリちゃんと話をしたそうだ。
怒って泣いて……の彼女に 言葉をくれたそうだ。
怒りは 無知。
涙は 修行。
笑いは 悟り。
まだ、涙を拭って 修行中の彼女に 私は心からエールを送りたいと思った。
そして、自分自身にも……。
“ 大丈夫っ。 きっと! ”
涙を堪えながら笑う彼女は きっと、ママになってもっと 心から笑うだろう。
全てを受け入れた 笑いの先に……もう涙は無いと思う。
トイレからホールへと続く廊下の壁。
シンはスマホを片手に 待っていた。
私に気付くと 首だけをこっちに向けて、しれっとそれをポケットにしまう。
「 遅っせーーーよっ。ウンコぉーーーっ!(笑)
いつまで 待たせんの。」
ぱっ…と笑顔を見せる シンがやっぱり愛しい。
私も……今なら甘えれるような気がする。
「 (笑) 」
シンの腕に 飛びつく。
「 ウンコじゃねーーーしっ!!(笑) 」
「 (笑) 」
ケラケラ笑うシンを見上げると………
幸せに思う。
悔しいくらいに、好きだと確信してしまう。
そして……その笑い方は、いつも軽い。
だから、余計…そこにシンの気遣いを感じる。
自分の 想いや戸惑いを胸に閉まって、何でもない様に……軽く笑う。
朝。
冷たくなった母親を見つけた 14歳の少年は、どんな風に 泣いたのだろう……。
彼が よく笑う理由が、そこにはあるような気がする。
笑いは………悟り。
シンの歌声は クリアで美しい反面……
切なくて、激しい……。
それは、途方もない悲しみの淵を 歩いたことがあるからだろうか……。
どうにもならない感情は 彼の言葉の代わりに歌声になる。
夏香さんが言っていた……
「 救世主……(メシア) 」
その声の持ち主は、きっと誰よりも鋭くて……繊細な瞳を持っている。
その奥の、静かで熱い情熱に 誰もがつい……惹かれてしまう。
シンは、そんな人。


