No border ~雨も月も…君との距離も~

疲れた……。 ひどく……疲れた。

大通りから 2本ほど道を中に入った所にあるこのアパートは、一瞬にして私を眠りの奧に引きずり込んだ。

心地良いくらいの 車の走行音とクラクション。

月明かりと夜風……。

ぱらつく 小雨の音が 傷を洗ってくれる 気がする。

シンとの距離を……曖昧にして……

泣いていることにも 気づかずに……勝手にこぼれる涙にも気づかずに……。

私は 眠りに飲み込まれた。


たまに……負けそうになる。

恋することに……疲れて、負けそうになるよ。