「あの節は…どーも。 ラムでしゅ♡(笑) 」

「(笑) でしゅって♡ ラムちゃん、噛み噛みやんかぁ~。シンを 目の前にして、ヤバいっ?!(笑) 」

少し 千鳥足の二人に シンは、苦笑いしか出て来ない。

「 シンの大ファンらしいで~。(笑) 」

外国人の彼女は、流暢な日本語と上がりすぎたテンションでミナトの肩を ピョコピョコ叩く。

キャー。ヤバいっ!! カッコいいっ。 どうしよーー!……と、一通り騒いだ後 声にならない…らしい。

「 あ……と。えっと、“ pure white~”の…結婚式のCMのモデルの子…だよね。」

「 そうです。そうです!!」

「 あの時は、突然 失礼しました。それから…ありがとうございました。」

「 そんな…こちらこそ。本当に…シン君のお陰で思った以上のCMになったって、監督さんも言ってました。
私、あの時から ずっと…シン君のファンなんです!」

キャー 言っちゃったぁ~ !テヘッとはにかみながら、ラムはまた ミナトの背中に隠れる。

「 素直やろ~。可愛ええやろぉ~。
で、なんやぁ~シンだけ モテやがんのぉぉ」

とにかく…この酔っぱらいを、クリアしないと前へ進めない。

「 どーも。 ありがとう…
よかったら、来週も イベントのライブあるんで…ぜひ。」

サイフから、ラムへ次のライブのチケットを渡して エレベーターのボタンを押そうとするシンに、ミナトは完全に酔っぱらいの絡み方で その手を止める。

「もしかして 本当に帰るの~? ダメっ!シン。
今夜は帰さな~~い。(笑)
レディー.マッシュ、俺の店みたいなもんやから…朝まで行くぞーー♪ 」

「 イェーーーース!!」 ラムとミナトがシンクロする。