「よし、やっとできた」 そういってどう?とわたしにプリントをみせてくる。 「夏の海 きらきら光る 波しぶき 暑さも忘れる きれいな輝き」 どうやら擬態語を使った短歌を考えていたらしい。 現代文は3枚くらいプリントが渡されてそれができたら再試験は受けなくてもいいというシステムだ。 「なかなかいいんじゃない?拓にしては。というかロマンチックだね」 「そうか?でも優美がいうなら間違いないな。よしこれで完璧だ」 そういって微笑む拓。