俺、これからどうなるんだろう。
行くところもないし、お腹空いたし、眠いし……身体が重い。

立っていられなくて、思わずその場に倒れ込んだ。
目を開けているのも限界だ。

「あ、あの…」

突然、女の人に声をかけられた。

「大丈夫ですか?」

ゆっくりと目を開けると、仕事帰りの女の人が俺の顔を覗き込んでいた。

「聞こえてますか?」

「・・・」

聞こえてるけど……うまく声が出ない。

「と、とりあえず警察に…」

面倒なことにはしたくない。

そう思って慌てて彼女の腕を掴んだ。

「だ、大丈夫なんですか?」

彼女の問いかけに、ただ頷くことしかできなかった。

「そうですか。気をつけて帰ってくださいね」

……置いていかないでよ!

俺は急いで彼女の後を追った。