変わりたいと思ったのは、中学3年の夏休み。

私はある一冊の本と出会った。

その本は、高校生になった男の子が、人の陰で生きてきた自分から、みんなの前に立つような人に代わる話だった。

簡単に言えば、男子生徒が高校デビューする話だった。

そして、この本は実話だった。

無知な私は、本の中のように人は変われるんだと思った。

だから、変わりたいと思った。

変わろうと思った。

何より、自分が変わりたいと思ったのは、その本のあとがきに書かれていた言葉が背中を押してくれたから。

そこには、

『Be strong.(強くなりなさい。)』

と書かれていたからだ。