パーク内は噂の通り夢の世界、そのまんまだ。

「きゃあああ綺麗!」

「光!見て!あれミニーちゃん!ちょお可愛い~!」

「ねね、耳買おう!わぁ沢山ありすぎぃ!迷う迷う。ねぇ光何にする?」

「ねぇねぇ見てみてあの建物なに?すっごく可愛いんだけど!」

「もぉ夢みた~い!あ、だから夢の国なのか」

ノーマルのミニーとミッキーのカチューシャをして、わたしの脳内のアドレナリンは出まくり。さっきまでの話もすっかり忘れてはしゃいだ。

「光!チュロス食べよう!ポップコーンも食べたい!ほんと楽しい~!」


近くに座り込み、光が買ってくれたチュロスとポップコーンを頬張る。
ん~と幸せそうな顔をして食べているわたしを見て、光は柔らかい笑顔を向けた。


「子供みてぇ」

「だって初めてだから嬉しいんもん…光みたいに何回も来たことないし…」

「小さなことでも大げさに喜んでくれて、嬉しいよ。連れてきがいがあったよ。
あ、夕陽口にチュロスついてる」

そう言って、口元についているチュロスを指で取り、自分の口へ運ぶ。
その仕草にやっぱりドキドキする。

「ひかるっ!!
ね、あっち見てシンデレラ城行きたい!」

照れ隠しで、光の腕を引っ張りパーク内を走り出す。