黙り込んだわたしに、高橋は煙草の煙をふわふわと燻らせながら再び口を開く
「ところで」
「え?」
「明日社長とデートなんだって」
‘デート’という単語の響きにまた心臓が高鳴る。
高橋は少し苦い顔をしながら続けた。
「さくら…あんまり社長と関わるのは…」
「高橋くん、やめてよ。
別に社長と出かけるって言ってもデートとかじゃなくて、皆何か勘違いしてる。
わたしとあることで社長と賭けをしてただけだから。だからデートとかじゃないから!それに社長のことなんて何とも思ってないよ」
「社長のこと好きじゃないの?」
鋭い目線に、背中に冷たい汗がつたうのを感じた。
何故、綾乃も高橋までも、わたしが光を好きになると想定して、そしてそれをこうまで頑なに拒絶するのだろう。2人の気持ちなんてこれっぽっちも考えたことはなかった。こうまで否定しても好きかと聞かれることに嫌悪感さえ感じていた。
「好きなわけないじゃない」
「好きじゃないならそれでいい。 この先も絶対に好きになるな」
「…好きになんかならないっていってるでしょ?!
綾乃ちゃんも高橋くんもおかしいよ。なんでわたしと社長に対してそんな過剰反応するの?!」
少し強く言えば、高橋はそれ以上言及してくる事はなかった。
好きだとか、好きになるとかはどうでも良かった。あまりに言われる事が嫌だったんだ。
「ところで」
「え?」
「明日社長とデートなんだって」
‘デート’という単語の響きにまた心臓が高鳴る。
高橋は少し苦い顔をしながら続けた。
「さくら…あんまり社長と関わるのは…」
「高橋くん、やめてよ。
別に社長と出かけるって言ってもデートとかじゃなくて、皆何か勘違いしてる。
わたしとあることで社長と賭けをしてただけだから。だからデートとかじゃないから!それに社長のことなんて何とも思ってないよ」
「社長のこと好きじゃないの?」
鋭い目線に、背中に冷たい汗がつたうのを感じた。
何故、綾乃も高橋までも、わたしが光を好きになると想定して、そしてそれをこうまで頑なに拒絶するのだろう。2人の気持ちなんてこれっぽっちも考えたことはなかった。こうまで否定しても好きかと聞かれることに嫌悪感さえ感じていた。
「好きなわけないじゃない」
「好きじゃないならそれでいい。 この先も絶対に好きになるな」
「…好きになんかならないっていってるでしょ?!
綾乃ちゃんも高橋くんもおかしいよ。なんでわたしと社長に対してそんな過剰反応するの?!」
少し強く言えば、高橋はそれ以上言及してくる事はなかった。
好きだとか、好きになるとかはどうでも良かった。あまりに言われる事が嫌だったんだ。



