「由真もレイも辞めない」

「レイさんも?!」

「俺も意外だったよ、レイは有明さんの方についていくと思ってた」

「あたしもそうだと思ってた…」

「わからんけど、レイは由真に信頼をかなり置いてるみたいだからな。
それよりTHREEは辛いな。ゆいも凜も先月辞めたばかりだろ?
まぁゆいは夜の仕事自体してないし、由真も大きなクラブに移ったって話だし、原田としては即戦力になる2人は欲しかったところだろ。そこは想定外だったんじゃない?」

「あたしは…やっぱり光のやってる事に納得がいってない…。
これじゃあ、宮沢さんがあんまりよ…」

ふっと深海が小さく笑った。

「さくら強くなったな」

「強くなった?」

「前までは社長が全て!社長の言う事全部聞く!って感じだったから。
俺はてっきりお前はもう夜を上がって、有明さんと一緒になると思ってた…。
それにその方がお前にとっての幸せでもあると思ってたし、俺は。
お前みたいに優しい奴は、あんまり長い事こんな世界にいるべきではないんだ」

深海の瞳は優しかった。
出会った頃はこの人の鋭い瞳が苦手だったのに、いつもこの優しい瞳でわたしを見守ってくれていた。

「深海さーん!友達の何人か連絡取ってみたー!
働きたいって子何人かとりあえず探してみたよ」