「高橋にも話は回ってたみたいだぞ」

「高橋くんも?!」

高橋からは朝に普通に出勤確認の連絡があった。
ということは高橋も光の話は蹴ったということなのだろうか。

「シーズンズとONEは有明さんに良くしてもらってた女の子。
THREEと双葉からは原田に色管理されてた女の子が移籍しただろ。
正直女の子が足りなくて参ってる。
とはいえ、仕方がないことだろ」

「だからーノー天気な…。
ねぇ光は宮沢さんに喧嘩売るような事して大丈夫なの?
前に綾乃ちゃんから宮沢さんを裏切るような事があればこの世界じゃ働いていけないって聞いたけど…」

「ダイヤモンドのケツモチとうちのケツモチの話がついてるんだろ。
有明さんは冷静だからね。負けるとわかってる博打は打たねぇだろ。
あの人ずっと宮沢さんから独立するために機会をうかがってたんだろ。で、それが今ってわけだ。
宮沢さんが出そうとしてた新店の話もパーになったな」

「そんな…」

「宮沢さんは有明さんを信じすぎたな…。
でも仕方がないよ。なるようにやっていかなきゃいけないだろ」

「綾乃ちゃんやはるなちゃんは?」

「綾乃とはるなは出勤するって言ってたよ」

綾乃は辞めないと思った。はるなも、深海が辞めないのならシーズンズにいるだろう。