うわ言のように何度も何度もごめんと繰り返すばかり。
光の瞳に、わたしは映っていない。
あの日と同じだ。
初めて光の家に行って、初めてキスをされた日。
わたしを見て、光は何かに怯えるような表情を見せた。

こんなのわたしの知ってる光じゃない。

光の家を逃げるように飛び出した。
空が青白く光って、朝を告げようとしていた。 曇り空の隙間から、ぽつりぽつりと雨粒が落ちていく。
灰色の地面を、濡らしていく。
顔を上げて、曇っていた空を睨みつけた。

光、わたしはあの頃何度も何度も想像したよ。
もしもわたしが七色グループに入らなければ、朝日に出会わなければ
わたしたちがもしも普通に出会っていたら、普通の恋人になっていて、普通の毎日を過ごせたのかもしれない。
わたしの存在さえ、あなたを傷つけ続けた。
それでも今もなお思う事と言えば、あなたが1番さくらさんに拘っていて、いつだってわたしの影に彼女を映し続けた。
過去を愛し続けたあなたを許せなかったのなら、わたしも同罪かもしれないね。