「どういう事だ………」
「宮沢さんが立ち上げようとしてる新店は立ち上がらないよ…」
「は?」
「まだ気づいていなかったわけ?宮沢さんって本当に抜けてるね。
ダイヤモンドグループと、有明社長が手を組んでたことにも気づかないでさ」
「何、言ってんだ?てめぇ…」
「そのまんまの話ですけど。
俺は一足先に手を引かせてもらいますよ。七色グループは辞めます」
「お前!」
「今までどーもお世話になりました」
立ち上がる原田を、朝日は引き止めようとはしなかった。
ダイヤモンドと光が手を組んでいた?
七色の新店は立ち上がらない?
光は、七色を辞めるって言う事?
ふらふらになりながら歩きだす原田は、わたしの前で足を止める。
わたしの顔を見て、ふっと笑う。
「本当に知らなかった?」
「何を、言ってるんですか?」
「七色は時期に潰れるよ。あの人、さくらの事も辞めさせようとしただろ?
ダイヤモンドで君を働かせるつもりはあの人にはないらしいけどね。
良かったね、これからは好きな人とずっと一緒にいられるね。
宮沢さんを裏切って、さ」
原田はにやりと笑い、お店を出て行った。



