「あたしが下らない女だから、くだらない男しか寄ってこなかったのかもね。
それで調子にのってたんだから、自分ながら下らないね」
「そんなこと…」
「さくら……」
突然ゆいの顔が真剣になる。
再び瞳に涙をいっぱいためながら、振り絞るような声で言った。
「お店を辞めても、あたしと友達でいてくれる…?」
「当たり前だよ!ずっと友達だよ…」
「さくらー…」
ゆいは力いっぱいわたしを抱きしめる。
あまりの力に、思わず胸が苦しくなるくらい。そうゆいは最初からこういう子だった。
わたしに真っ直ぐとぶつかってきてくれた。歳も近くて、ゆいに色々と連れまわされるのが実は好きだったんだ。
ゆいは実に清々しくお店を去っていった。
お店を辞めて行く者がいて、お店を移る者もいて、それぞれの理由で、それぞれお店を去っていった。THREEを支えていた2人。
けれども最後は、凜もゆいも清々しい顔をしていたのが印象的だった。



