「んー…でも宮沢さんって何でも持ってるからいまさらアクセサリーとかって感じじゃないんだよなぁー。つけてる装飾品にはなみなみならぬ拘りがありそうだし…」

「んじゃ、服とか靴とか?」

「それも拘りありそう…」

「もぉ~…それじゃあ決まらないじゃん!」

「どうしよう!涼!」

「俺だってわかんねぇよ!そんな何でも持ってるような奴の欲しい物なんて!」

「一緒に考えてよ!そのために来てくれたんでしょ?!
困るよーもぉー…」

「困るのはこっちだってーの!」

色々なお店を回っても、朝日の喜びそうな物がいまいち思い浮かばなかった。
涼はぶぅぶぅ文句を言いながらも、付き合ってくれた。
それでも結局決まらなくて、疲れ切った私たちは少し早めの夕食を食べる事にした。

「今日はお前の奢りな」

「女に払わせるなんてー、なーんて、付き合ってもらうんだから当然ですっ!
何でも好きな物頼んでね!」

「いえーい!しっかしさすがはナンバー1キャバ嬢さんだなぁ。高そうな店知ってんなぁ。俺の金じゃあぜってぇ来れないわー」

「お好きな物頼んでくだせー」

涼を連れてきたのは、前に小笠原に連れてきてもらったイタリアンのお店だった。
涼は言葉通り遠慮なく料理を注文し、その細い体に似合わないくらい気持ちよく食べてくれた。