「あたし、どうしたんだっけ?」
「お前、ゆいと客のもめ事の中に突っ込んでって、腕刺されて、血見たショックで倒れたんだと。
腕自体の傷も大した事はないらしいけど、血を見たショックで倒れたって医者は言ってたぞ?」
「ゆいは?!いった!」
また起き上がったら腕に痛みが走る。
光は、また馬鹿と強いく口調で言った。
「軽い傷とはいえ、おとなしくしてろ。
ゆいは無事だ。ケガ1つしちゃいねぇ。
色々大変だったんだぞ、警察がきたり救急車が来て、ゆいの客の風間だったか?あいつはストーカーやら傷害で逮捕されたから」
「風間さんが…。傷害って…
あたしがたまたま2人の間に入っていって勝手にケガしただけじゃん…」
「でもなんかあいつはゆいへの殺意があったって認めてるみたいだよ。
だからゆいも警察に呼ばれていま事情聴取受けてる…」
「そっか…、でも何で光が?!」
ここは病院。
わたしが寝かされてるのも病院のベッド。
目の前の椅子に座る光。
わたしと高橋と朝日でゆいのところに行ったはずなのに、目の前には光がいる。
変わらない光。 でも前より少し痩せたような気がする。
会いたくて会いたくてたまらなかった光が、いま、目の前にいる。



