「えー、何かマジで面白い~!
ゆいちゃんあたしと仲良くして~!元々THREEにはいたんだけど、怖い女の子たちが多くて全然友達出来なかったの~、なんかゆいちゃんとは仲良く出来そう~!」
「いいですよー!
あ、ライン交換しましょーよ!さくらちゃんも!
あたしもこのお店のお局さまとはうまくいかないなぁって思ってたところなんでー
気の合いそうな人たちが入って来てよかったー!」
舌をぺろっと出して、子供みたいに笑う。
ふわふわとしてどこか掴みどころがないような猫のような子だと思ったけれど、人懐っこく笑う顔はやっぱり犬みたいな子で、はっきりと物事を言うけど、全然嫌味でも威圧的でもなくて、何よりもこの世界で戦う女の競争心というものがみじんも感じられない女の子だった。
「さくらー!」
仕事後、はるなと綾乃と待ち合わせをして、美優と4人で飲みに行った。
昨日の一件があったばかりで綾乃と顔を合わせるのは気まずかったが、会った瞬間そんなのも吹っ飛んで行った。
酔っぱらっていたのもあったのか、はるなはわたしを見るなり抱き着いてきて頬を擦り寄せてきた。…本当にこの人はツンデレというか何というか。
「はるなちゃ…ん…。浅井さんの事ありがと…」
「いいのいいの。浅井もなんだかんだ言ってさくらの事気に入ってるし、それよりTHREEどんな感じだったの?!」
「あ、THREEはまぁ…なんていうか…」
「凛が嫌な奴だったでしょ」
綾乃が言う。



