ゆい、と聞いた瞬間心当たりがあった。
順位こそ今は凛より下だったが、いつも店舗の売り上げのトップ10に入ってる女の子で、売り上げ表でいつも見ていた名前だからだ。
けれど顔を見るのは初めてだった。
「さくらです、よろしくお願いします…」
「あぁー、シーズンズのビルのでっかい看板のセンターにいた女の子だよね?
写真よりずっと可愛いね!」
「いえ、そんな…」
「ゆいちゃんは撮影出てないよね?
THREEの看板にも載ってないし、情報誌にも顔出ししてないよね?
深海さんがTHREEに新しく入ってすごい子がいるって聞いた事あるんだ~!!
あたしも昼職と掛け持ちしてるから顔出ししてないんだけど~、もしかしてゆいちゃんも?!」
「あ、撮影は面倒なんで出てないですー
店長とかはめっちゃ怒るんですけどー
メディア関係の露出嫌だしー」
ふわふわした子だなって思った。
見た目もお嬢さん風でふわふわしているんだけど、自分をしっかりと持っている女の子だって思った。
「え~、ゆいちゃんウケる。本職でやってるならメディア出た方が有利でしょう~?」
「指名は嫌でもなんかとれちゃうんで、いいかなぁって」
あれだけの売り上げを上げる事を少しも苦ではないという口ぶりで言う。
けれどそれが全然嫌味に聞こえないのは、彼女があまりにもあっけらかんとしていて、この世界で戦っている女の子たちとまるで目的が違っていたからだと思う。
この子は誰とも争うつもりはないのだ。きっと。
順位こそ今は凛より下だったが、いつも店舗の売り上げのトップ10に入ってる女の子で、売り上げ表でいつも見ていた名前だからだ。
けれど顔を見るのは初めてだった。
「さくらです、よろしくお願いします…」
「あぁー、シーズンズのビルのでっかい看板のセンターにいた女の子だよね?
写真よりずっと可愛いね!」
「いえ、そんな…」
「ゆいちゃんは撮影出てないよね?
THREEの看板にも載ってないし、情報誌にも顔出ししてないよね?
深海さんがTHREEに新しく入ってすごい子がいるって聞いた事あるんだ~!!
あたしも昼職と掛け持ちしてるから顔出ししてないんだけど~、もしかしてゆいちゃんも?!」
「あ、撮影は面倒なんで出てないですー
店長とかはめっちゃ怒るんですけどー
メディア関係の露出嫌だしー」
ふわふわした子だなって思った。
見た目もお嬢さん風でふわふわしているんだけど、自分をしっかりと持っている女の子だって思った。
「え~、ゆいちゃんウケる。本職でやってるならメディア出た方が有利でしょう~?」
「指名は嫌でもなんかとれちゃうんで、いいかなぁって」
あれだけの売り上げを上げる事を少しも苦ではないという口ぶりで言う。
けれどそれが全然嫌味に聞こえないのは、彼女があまりにもあっけらかんとしていて、この世界で戦っている女の子たちとまるで目的が違っていたからだと思う。
この子は誰とも争うつもりはないのだ。きっと。



