「良い子にしてたから、サンタさんからのプレゼントだな」

「サンタさんってこんなにイケメンだったんだね」

そう言いながら、リボンをほどいていく。
包みを外して、胸が高鳴る。
中からは小さな箱型の入れ物。…どきんどきんどきん。さっきから脈打つ鼓動が止まらない。
箱の中を開けて、またひとつ朝日と光の共通点を見つけてしまう。


「これ……」

「ピンキーリング、夕陽に似合うと思って」

中から出てきたのは、ネックレスと同じ、小さな羽根がモチーフになっている指輪で、羽根の部分にピンク色の石がついている。
そっとはめて見れば、それはわたしの小指にぴったりと納まった。
すごく嬉しかったのに、光のくれた物が朝日のくれたピンキーリングと同じで、複雑な気持ちになる。

「嬉しくなかった？」

心配そうに、光がわたしの顔を覗きこむ。

「ううん、すごく嬉しい。
可愛いね、羽根。よく指のサイズわかったね！」

「そりゃー手を握れば相手の指のサイズくらいわかるさ」

「遊び人だわ…」

わたしの左手の小指にぴったりとはめられた指輪。
これだけでいいし、これ以外は何の意味もないと思った。
やっぱり朝日から貰った指輪は返そう。そう再び思い直した。