「これって超高いんだよ!」
美優たちと合流したら、すぐに何があったか問いただされた。
隠すのもおかしいし、朝日から貰った指輪を見せて、それが某ブランドの、かなり高い指輪だと知り、再び胃がキリキリと痛む。
「指輪って重くない?」
はるながダイヤの散りばめられた指輪を手に取り、ドン引き。
わかる。わたしもはるなと同じようにちょっと引いていた。
たとえ腐るほどお金を持っていたとしても、恋人でもない女にぽんっと軽々しくこんな指輪を買えてしまう朝日の神経を疑う。
「でもピンキーリングだからねぇ~!可愛いじゃん。貰っとけば~?」
はるなと違い、美優は呑気だ。
はるなから指輪を奪い取り、自分の小指にはめようとすると「きつい~」と嘆いている。
美優が自分の指にはめるのを諦め、わたしの小指に無理やりそのピンキーリングをはめた。
「うわお、ぴったり」
自分でもびっくりするほど、その指輪はわたしの小指にぴったりとはまった。
「ちょっと、やめてよ」
慌てて外すと、なくさないようにケースの中にしまう。
…こんな高い物、なくしたら弁償できないって。
綾乃は何も言わず、ただその光景を眺めていた。
するとはるながとんでもない事を口にする。



