「さくらさん、お願いします」
指名の席をくるくると回っても、ボトルを開けなければ意味がない。
それでも今日来店してくれてるお客さんは何本も高級ボトルをおろせる人たちばかりではない。
最終日になって改めて綾乃の持つお客さんの力を感じさせられた気がする。
「あの子が綾乃ちゃんでしょ?
すごいね。どの席に行っても今日がバースデーみたいだ」
桜井が目で綾乃を追いかけて、そう言った。
「ねぇ…すごいですよね…」
「でも、俺もさくらちゃんを負けさせるわけにはいかないから」
「え?」
そう言って、桜井は黒服を呼んだ。
「アルマンド全種類持ってきてください」
「ちょ、桜井さん…!」
有無を言わせずに、目の前に高級シャンパンが並ぶ。
高橋は驚きと、嬉しそうな顔でお礼を言っていた。遠くの席から見ていた綾乃の表情が曇っていくのがわかる。
「嬉しいんですけど、こういうお金の使い方って…」
「さくらちゃんの生きてる世界は結果がすべてだろ。俺の生きてる世界も結果がすべてだ。
だから君の気持ちもわかる。
勝負の世界で生きているなら、さくらちゃんの持ってる優しさは邪魔になるだけだ」
「桜井さんはあたしにこうやってお金を使って本当に幸せですか?」
一瞬だけど、桜井の表情が曇った気がした。
何を言っているんだ、わたしは。
こうなることを望んだのもわたしだ。
指名の席をくるくると回っても、ボトルを開けなければ意味がない。
それでも今日来店してくれてるお客さんは何本も高級ボトルをおろせる人たちばかりではない。
最終日になって改めて綾乃の持つお客さんの力を感じさせられた気がする。
「あの子が綾乃ちゃんでしょ?
すごいね。どの席に行っても今日がバースデーみたいだ」
桜井が目で綾乃を追いかけて、そう言った。
「ねぇ…すごいですよね…」
「でも、俺もさくらちゃんを負けさせるわけにはいかないから」
「え?」
そう言って、桜井は黒服を呼んだ。
「アルマンド全種類持ってきてください」
「ちょ、桜井さん…!」
有無を言わせずに、目の前に高級シャンパンが並ぶ。
高橋は驚きと、嬉しそうな顔でお礼を言っていた。遠くの席から見ていた綾乃の表情が曇っていくのがわかる。
「嬉しいんですけど、こういうお金の使い方って…」
「さくらちゃんの生きてる世界は結果がすべてだろ。俺の生きてる世界も結果がすべてだ。
だから君の気持ちもわかる。
勝負の世界で生きているなら、さくらちゃんの持ってる優しさは邪魔になるだけだ」
「桜井さんはあたしにこうやってお金を使って本当に幸せですか?」
一瞬だけど、桜井の表情が曇った気がした。
何を言っているんだ、わたしは。
こうなることを望んだのもわたしだ。



