【完】さつきあめ

「ねぇねぇ、どういうこと?
会長とさくらって…」

「これは俺の女になる予定」

そう言えば、わたしの肩を自分の方へぐいっと引き寄せる。
…勘弁してよ。
どこまでも自分勝手なこの男にいい加減うんざりする。
肩に回された手を乱暴にふりほどく。

「えぇえぇええぇ?!どゆこと?」

どゆこと?はこっちが聞きたい。
なおもグラスにワインを注ぎ続ける朝日を、光が制止した。

「宮沢さん、飲みすぎですよ。そんなにお酒も強くないんでしょうし」

「あぁ?!お前も飲めよ!」

「俺は車の運転なんです。こいつらも送って行かなきゃいけないし。
それにさくらはシーズンズを辞めさせはしませんよ。うちの店の大切な女の子ですから」

「あぁ?!お前が店の事を決めてんじゃねぇぞ?!
俺の店だ」

「はいはい。本当にそれ以上飲むと…」

そんな話をしている間に、朝日がテーブルで眠りに落ちた。
なんなの、一体。
光の言う通り朝日は相当お酒が弱いらしく、小さく寝息を立てて寝始めた。起きる気配はなさそうだ。

「はぁ…これは送ってかなきゃいけなそうだな…」

仕方がなく朝日を送る事になり、今日は解散ということになった。
朝日を送る車内でも、美優はぎゃーぎゃー騒いでいた。


「ちょっとぉ~どぉゆ~ことぉ?!
会長、さくらに手ぇ出してんの!」

「出されてないから!」

「でも随分お気に入りの様子じゃあぁん!!
ONEの女と別れたのぉ?!あんなにラブラブだったのにぃ!」

「別れてないと思うよ…」