ONEのナンバー1という彼女がいながら、他の女にちょっかいを出したり、いや、他の女ならまだしも、何故にこの男がわたしにここまで執着するのかが全然わからなかった。
「立場違えば人の気持ちも変わります。たとえ宮沢さんが光の立場であたしと出会ったとしてもあたしはあなたの事は絶対に好きになりません」
「言い切るねぇ」
グラスに入ったシャンパンを一気に飲み干し、横に置いてあったアイスペールからシャンパンを乱暴に取り出すと、自分のグラスとわたしのグラスに並々に注ぐ。
朝日と光は全然違う。
シャンパンひとつでも乱暴に扱う光と、すべての物を繊細に扱う光とでは、比べることなんてない。
たとえ立場が違う形で出会っても、わたしは朝日の事を好きにはならなかっただろう。
「有明は誰にでもいい顔すんだ。女とあらばな
嫌いだとか好きだとかあいつの中には関係ねぇよ、自分の責任で扱ってる商品ならなおさらな、だから無条件にお前にだってレイにだって、自分に気があるような女には優しくするさ。それが女を勘違いさせんだよ」
朝日の言い方は、まるで目の前にいるわたしが光の優しさに勘違いをした馬鹿女扱いしているようで、けれどそれが的をえていて、はっきりと自分が勘違いしている馬鹿女と思い知らされて、恥ずかしくなる。
わかっていても認めたくない部分を、裸にされた気分。
けれど、わたしよりも確かに光の事を知っているであろう目の前に男が言っている事に間違いはないのだろう。
バカなキャバ嬢が色管理されている。朝日の目にはそう映っているんだろう。
「何でそんなに意地悪ばかり言うんですか…」
横顔ばかり見せていた朝日が突如こちらを向き、少し離れて座るわたしへと上半身だけ身を乗り出し、近づいてくる。
反射的に、朝日から離れようとする。
それでもなおも朝日はわたしの顎を指で持ち上げて、唇を遊ぶように指でなぞる。
つけていた口紅が朝日の指について、くすんだピンク色が朝日の長い指を汚していく。
「立場違えば人の気持ちも変わります。たとえ宮沢さんが光の立場であたしと出会ったとしてもあたしはあなたの事は絶対に好きになりません」
「言い切るねぇ」
グラスに入ったシャンパンを一気に飲み干し、横に置いてあったアイスペールからシャンパンを乱暴に取り出すと、自分のグラスとわたしのグラスに並々に注ぐ。
朝日と光は全然違う。
シャンパンひとつでも乱暴に扱う光と、すべての物を繊細に扱う光とでは、比べることなんてない。
たとえ立場が違う形で出会っても、わたしは朝日の事を好きにはならなかっただろう。
「有明は誰にでもいい顔すんだ。女とあらばな
嫌いだとか好きだとかあいつの中には関係ねぇよ、自分の責任で扱ってる商品ならなおさらな、だから無条件にお前にだってレイにだって、自分に気があるような女には優しくするさ。それが女を勘違いさせんだよ」
朝日の言い方は、まるで目の前にいるわたしが光の優しさに勘違いをした馬鹿女扱いしているようで、けれどそれが的をえていて、はっきりと自分が勘違いしている馬鹿女と思い知らされて、恥ずかしくなる。
わかっていても認めたくない部分を、裸にされた気分。
けれど、わたしよりも確かに光の事を知っているであろう目の前に男が言っている事に間違いはないのだろう。
バカなキャバ嬢が色管理されている。朝日の目にはそう映っているんだろう。
「何でそんなに意地悪ばかり言うんですか…」
横顔ばかり見せていた朝日が突如こちらを向き、少し離れて座るわたしへと上半身だけ身を乗り出し、近づいてくる。
反射的に、朝日から離れようとする。
それでもなおも朝日はわたしの顎を指で持ち上げて、唇を遊ぶように指でなぞる。
つけていた口紅が朝日の指について、くすんだピンク色が朝日の長い指を汚していく。



