「なるほどね。 まぁ飲めば。料理も適当なもん頼んどくし」
目の前に置かれたシャンパンを勧める。
グラスに注がれたシャンパンの泡の粒が消えては浮かび上がる。
良いシャンパンの泡ほど中々消えないんだよって誰かが教えてくれた話を思い出していた。
朝日は部屋に備え付けられている電話で適当に料理を注文していた。
シャンパングラスにそっと口をつける。
苦くて、甘い…。
「有明の何が好きなの?」
「…。
何って言われてもわかんないんですけど
人を好きになること自体が初めてなので…。
でも気づいたらその人の事ばかり考えていたり、その人の姿を探しているような感じ…」
「抽象的すぎてわかんねぇな」
「あたしだってわかんないんです!でもたぶん、初めて会った時から好きなんです…」
理由なんかなかった。
これは単純にぞくにいう一目ぼれっていうやつだ。
でも好きになるきっかけなんてどうでもいいのだと思う。大切なのは、その後にその人とどういった時間を過ごし、その人の存在が自分の中でどう変化していくかの方が大切だ。
わたしがこの場所で仕事を続けていくモチベーションは光が半数を占めていたように思う。
「ようするに有明の容姿が好きなんだろ」
「…。そりゃーそう言われてみればそうかもしれないですけど、それはあくまでもきっかけですから」
「ふーん、でもお前は有明の事全然知らねぇじゃねぇか、それでも本当に好きって言えんのか?」
「確かに知らないけど…それでも好きなんです!理由なんてない!」
「それって、俺がもしも有明で、有明がもしも俺だったら、そうやって出会ってたらさくらは俺の事を好きになってくれてたのかな…?」
グラスを揺らしながらぼんやりと言う。
朝日の横顔は全然笑ってはいなかった。
軽薄そうに笑ったかと思えば、突然真面目な顔になり素っ頓狂な事を言う。
朝日の考えている事は光並みに謎だった。
目の前に置かれたシャンパンを勧める。
グラスに注がれたシャンパンの泡の粒が消えては浮かび上がる。
良いシャンパンの泡ほど中々消えないんだよって誰かが教えてくれた話を思い出していた。
朝日は部屋に備え付けられている電話で適当に料理を注文していた。
シャンパングラスにそっと口をつける。
苦くて、甘い…。
「有明の何が好きなの?」
「…。
何って言われてもわかんないんですけど
人を好きになること自体が初めてなので…。
でも気づいたらその人の事ばかり考えていたり、その人の姿を探しているような感じ…」
「抽象的すぎてわかんねぇな」
「あたしだってわかんないんです!でもたぶん、初めて会った時から好きなんです…」
理由なんかなかった。
これは単純にぞくにいう一目ぼれっていうやつだ。
でも好きになるきっかけなんてどうでもいいのだと思う。大切なのは、その後にその人とどういった時間を過ごし、その人の存在が自分の中でどう変化していくかの方が大切だ。
わたしがこの場所で仕事を続けていくモチベーションは光が半数を占めていたように思う。
「ようするに有明の容姿が好きなんだろ」
「…。そりゃーそう言われてみればそうかもしれないですけど、それはあくまでもきっかけですから」
「ふーん、でもお前は有明の事全然知らねぇじゃねぇか、それでも本当に好きって言えんのか?」
「確かに知らないけど…それでも好きなんです!理由なんてない!」
「それって、俺がもしも有明で、有明がもしも俺だったら、そうやって出会ってたらさくらは俺の事を好きになってくれてたのかな…?」
グラスを揺らしながらぼんやりと言う。
朝日の横顔は全然笑ってはいなかった。
軽薄そうに笑ったかと思えば、突然真面目な顔になり素っ頓狂な事を言う。
朝日の考えている事は光並みに謎だった。



