AM7:42
ーーーガラガラガラガラ

1度手を止め
音のする方に視線だけをやる。


そこにいたのは...

「おはよー!小澤!..ッと矢田も。」

「おはよう。鷹津」

「はよ。ってか俺はついでかよ。」

彼は鷹津 和也(たかつ かずや)。
私の天国を奪っていく2人目のクラスメイトだ。

彼とは中学に入ってから出会い
3年間同じクラスを共にした仲。

中学からという短い期間にも関わらず鷹津とは何かと腐れ縁だった。

正直関わりを持ちたくないタイプではあったが

問題行動の多い彼には、家族が多く面倒見の良い表面を持った私がうってつけだと教師から格好の的にされたのだった。

生憎、断れない性格の私は逃げる術を持ち合わせてはいなかった。

一方そんなことを何も知らない彼は、色々世話を焼いてくれる私には好意的に接してくれる。

やるせない気持ちと何処か嬉しい気持ちが混沌と私の中を掻き乱す。